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熱血弁理士受験戦士カイ!! 記憶力ゼロで挑む短答試験

登場人物
築城 カイ(ちくじょう かい)
この物語の主人公にして、熱き弁理士受験戦士。

一度に覚えられる項目は最大3つまで

という、記憶力ゼロの落ちこぼれ受験生

その一方で、彼は、あらゆる条文の本質をも見極めることのできる、S級クラスの魔眼の特殊能力

リーガル・ブレイクダウン

の持ち主でもある。


特許 兆(とっきょ ちょう)
毎年弁理士試験の出題傾向を節操なくコロコロと変え、多くの弁理士受験生の予想を裏切って苦しめてきた悪の組織。また、諸外国に比べ、法外な審査請求料を要求して出願人を苦しめる極悪機関でもある


血罪 大魔王(ちざい だいまおう)
特許兆のボスにして、血罪界を牛耳る悪の大魔王。毎年多くの弁理士受験生を暗記地獄に落とし込み、苦しめてきた諸悪の根源


特攻 イクサ(特許法ナンバー193番)
修験道の行者風の男。長年山に籠もって厳しい修行を積んできた戦(いくさ)の達人。『臨兵闘者 皆陣列前行』と九字を切りつつ、神速の特攻攻撃を行う。その変幻自在の9つの技のあまりに複雑なパターンに、何千、何万の弁理士受験生が覚えることを諦め、失意の中、短答大決戦で死んでいった。



弁理士試験短答大決戦

そこでは、毎年数千人もの弁理士受験生が戦いを挑み、数多くの受験生が散っていく

その年も、血なまぐさい弁理士受験生のバトルが繰り広げられていた。

「む……無理だ。193条なんて、マイナーな条文……記憶力の高い受験生ならともかく、こんな条文、普通の受験生の頭で覚えられるわけが……」

グシャ!!

頭を踏みつぶされる受験生。

「また一人。記憶力のない受験生が死んでいく……ククク。受験生をいたぶって殺すのは、ほんと快感よのう」

「貴様あああ~~~! 3桁ナンバーのマイナー条文のくせして、俺たち受験生をいつまで苦しめるのかああああ~~~!」

背後から斬りかかる受験生。

ドシュ!!

片手で受験生の体を貫き、心臓をわしづかみにしたまま、受験生の体ごと持ち上げる。

「マイナー以前に、おまえらの記憶力が足りないんじゃ!! その程度のサル並みの記憶力で、この特許法ナンバー193番の特攻イクサ様にたてつこうなど、100年早いわ!!」

ブッシャァァァ!!

圧潰してぼろ雑巾のようにボロボロになった心臓を口に放り込んでむしゃむしゃ食らうイクサ。

「もうダメだ……今年の短答試験も1点足らずで敗退だ……おっ母になんと言ったら」

泣きむせぶ受験生の頭の上に足をのせ、スイカのようにグシャリと踏み潰す。足を上げると、車にひかれ、押しつぶされた蛙のように真っ平に潰れた頭から灰色の脳漿がどくどくとあふれ出る。

「ふん、敗北者が……短答試験をなめたことを一生後悔するんだな。まったく最近の弁理士受験生は、満足に条文の暗記もできず、どうにも物足りなくていかん。これもいわゆる……」

ゆとり教育の弊害

「……かの? どこかに、もう少し骨のある受験生はおらんのか?」

イクサがあたりを見回すと、口笛を吹きながら、鉛筆をひたすら転がす受験生の姿が見えた赤いバンダナを頭に巻き、あちこち跳ね上がった独特のクセのある髪型をした男

「なんだ? おまえは? 神聖な試験会場で、鉛筆なんぞを転がしおって。ひょっとして、幾つかある問題のあまりの多さに、とうとう気でも狂ったか?」

「六角形の鉛筆は便利だねえ。なんせ……」

各面に1から5までの数字をわりふるだけで

択一問題で迷うことないもんな!


「貴様は馬鹿か!? 鉛筆転がしのモンキースコア頼みで、幾つかある問題が半分以上の合格基準点39点の短答試験を突破できるとでも思っているのか!!」

「モンキースコア? なるほど……」

サルでも鉛筆を転がせばとれる点数

だからモンキースコア


「……っていうのか? 誰がつけた名前だか知らないが、センスあるねえ……」

しきりに感心するバンダナ受験生

「ふん、笑っていられるのも今のうちだ、小僧。貴様も今年の短答試験を受けにきた弁理士受験生だろ? この儂に出会ったのが運の尽きだな」

にやりと笑うイクサ。

「アンタ、えらくいきがっているが、そんなに強い条文なのかい? 見たところ、1桁ナンバーでも2桁ナンバーでもなさそうだが……」

「これまで数多くの受験生が、儂(わし)のことを3桁ナンバーのマイナー条文だと馬鹿にしてきたが、その割には、儂を倒せるほどの記憶力をもった受験生にはほとんど出会ったことはない。貴様も、己の能力を過信してなめてかかると、こいつらのようになるぞ

累々と折り重なった弁理士受験生達の屍を一瞥するイクサ

「なるほど、あんた、ちったあ、手強い奴らしいな? それなら、一応自己紹介しとくぜ」

俺は、築城(ちくじょう)カイ 

カイって呼んでくれ!


「ふん。その様子から見ると、貴様からも短答試験も突破できない一次止まりの受験生に独特の臭いがするな……ククク」

くんくんと鼻を嗅いで嗤うイクサ。

「あいにく、俺は記念受験で受けたんだが……」

「なにぃぃぃっ!! 記念受験だとぉぉぉっ!! 道理でお気楽なもんだな。そうすると、今年の短答試験のスコアは20点台どころか、せいぜい……」

トータル13点が関の山

「……だろ? 今のうちから泣く準備をしておくといい。来年からおまえにも……」

地獄の無限ループが始まる

「……だろうからな。そのときになって、死ぬほど後悔するがいい……ククク」

「アンタの言うとおり、俺、記憶力がてんでないんだわ。なんせ……」

生まれてこのかた

一度に最大3項目しか物事を覚えられない


「……んだ」

「そうか……記憶力がないのか……ククク。それは弁理士受験生として致命的な欠点だな。チクジョウカイとやら、冥土の土産に一つだけ教えてやろう」

「ん?」

しょせん弁理士試験は暗記が全て

記憶力の高い受験生が勝ち

記憶力のない受験生は淘汰される

それがこの試験の真理


「貴様も、いずれはわかるときが来るだろう……それこそ、嫌と言うほどにな……ククク」

「なるほど、ご忠告、ありがとさん。ありがたい講釈はいいから、解答時間も限られていることだし、さっさと問題を出してくれや!」

両手をもんでポキポキと音を鳴らす築城カイ。

「ククク……いいだろう。それほど地獄へ行きたいのなら出してやろう。儂からの問題だ」


出願公開後、拒絶理由通知を受ける前に、特許出願人が特許法第17条の2第1項の規定による補正をした場合、その補正は特許公報によって公表される。
(平成24年度 短答式筆記試験2−5)



「イエスかノーか、いずれが正解か答えるがいい!」

「出願公開? 拒絶理由? ……なんだそりゃ?」

「早く答えろ!」

「そ……そんな……ちょっと待った。事例の整理がまだできてない……」

「やはり口だけの受験生か! 見損なったわ! おのれの記憶力の限界をわきまえろ小僧!」 

臨兵闘者 皆陣列前行!!

ぐはあああああーーーっ!!

九方向からの同時攻撃を避けきれずにもろにイクサのダメージを受ける築城カイ。

「くだらん。今年の受験生は、実にくだらん。そろそろ帰るとするか……」

会場から去りかけるイクサの足をカイの右手がつかむ。

「ちょっと……待った。まだ、くたばっちゃいねえ……」

「ほう……まだ立てるのか? 貧弱な記憶力のほうはともかく、精神力だけは見上げたものだな。だが、精神力だけでは、記憶力必須の弁理士試験は突破することはできん……ククク」

「違うさ! どんなに記憶力の悪い受験生でも、項目が3つまでなら覚えられる。それだけ覚えられれば十分だ!!」

「ふん、貴様は馬鹿か? 一度に覚えられる項目がたったの3つで何ができる?」 

特許法の条文だけでも

全部で200以上もあるんだぞ!


「くっくっく……」

「なんだ? なにがおかしい?」

「アンタは大事なことを忘れている。たった3つの項目でも、有機的に分類して積み上げていけば、やがては100個にも1000個にもなるんだよ!」

チリも積もれば山になる

「……ってな!!」

「ぬかせ!! 屁理屈ばかりこねおって!! 今すぐとどめをさしてやるわ!! この記憶力ゼロの落ちこぼれ受験生がああああっ!!

臨兵闘者 皆陣列前行!!

「ククク……今まで儂の9字特攻攻撃をかわせた受験生はほとんどいない……」

「どこを攻撃してんだ? あ?」

「なーーー!! 馬鹿な、儂の攻撃をかわしたーーーだと?」

特許法ナンバー193、おまえの本質は見切った!」

「まだ咆えるか、小僧!!」

「たしかに……俺の記憶力は、最低クラスだ。だが、俺には、どんな複雑な条文の特性をも分析する、究極の魔眼の能力……」

リーガル・ブレイクダウン

「……がある」

「ククク……こんな短期間に儂の複雑な条文パターンを解析したなんて……どうせハッタリだろ?」

「ハッタリじゃないさ。アンタの攻撃パターンは、9つもあって一見複雑だ。だから、多くの受験生が圧倒されて、場の雰囲気に飲み込まれる。だが、しょせん、アンタは……」

単純なパターンの組み合わせにすぎない

「違うか?」

「なぜだ、なぜ貴様は、儂の変幻自在の攻撃をかわすことができる?」

「単純だ。特許公報でわざわざ公表するのは、どういう場合に限られると思う? 答えは……」 

権利の変動によって不利益を生じる

おそれがある場合だ!


「ふん、その程度の分析なら、貴様以前にも、数多くの受験生がしてきたものだ。しょせんは、貴様も幾多の凡百の受験生と同じだ……ククク」

「もちろん、俺のリーガル・ブレイクダウンの能力はこの程度じゃない」

「ほう……それでは貴様のご自慢の分析とやらを聞いてみたいものだな。もっとも、分析できていればの話だが……ククク」

「いいだろう。出願人や第三者にとって不利益になる場合は、大きく分けて3つある。権利そのものが消滅または回復する場合、権利者(主体)が変動する場合、そして権利内容(客体)が変わる場合の3つだ!」


不利益を生じる場合は、大きく分けて3種類ある

1.権利そのものが消滅または回復
2.権利者(主体)が変化
3.権利内容(客体)が変化



「なるほど、少しは考える脳みそがあるようだな。だが、儂の攻撃パターンは、9種類もあるのだぞ? たったの3種類で何ができる?」

「特許には、権利化前と権利化後の2つの場合がある。つまり、それぞれの場合に、不利益を生じる3種類のパターンがあるってわけだ。これで6種類になった」


権利化前

1.権利そのものが消滅または回復
2.権利者(主体)が変化
3.権利内容(客体)が変化


権利化後

4.権利そのものが消滅または回復
5.権利者(主体)が変化
6.権利内容(客体)が変化



「これを具体的な内容を当てはめると、次のようになる」


権利化前

1.拒絶査定、出願放棄等(1号)
2.特許を受ける権利の承継(2号)
3.補正(3号)


権利化後

4.特許権の消滅・回復(4号)
5.裁定の請求等(8号)
6.訂正(7号)、審判・再審(5号、6号)、確定判決(9号)



「おおざっぱにこのように覚えておけば、おまえの攻撃パターンの本質的な構造を再現できる

「なるほどなるほど……」

たとえ記憶力が悪くとも

筋の通った理屈があれば、条文の構造を再現できる


「……というわけか?」

「これが……」

俺の魔眼能力、リーガル・ブレイクダウンの力だ!

「なるほど、面白い奴よのう……この場でなぶり殺すには、さすがに惜しい男だ……ククク」

「俺はあまりほめられたことはないからよ、恥ずかしいぜ」

いい気になってうぬぼれるな下郎ーーーっ!! 

「血相変えて、怖いねえ……」

貴様の論理展開には、2,3苦しいところがあるように思えるな。例えば、特許権の存続期間の延長登録出願の取下は、特許権が成立した後の話だから、権利化後のカテゴリに属するのではないのかな? ククク……」

もともと権利がなかった期間に特許権の存続期間を延長するんだ。そういう意味で、延長登録出願も権利化の過程の一種と考えても問題はあるまい

「なるほど。それでは、どうして審判の規定に5号と6号の2つもあるんだ?」

「ごもっともな質問だ。審判・再審の規定が2つもあるのは違和感があるかもしれないが、これまで妥当とされた結論が審判によって覆る可能性が高いから、慎重を期して申請時と審決時の2回にわけて公表することにしたのだと理解すればいい」

「では、権利者(主体)の変化に、特許権の移転や実施許諾がないのは、なぜなのかな?」

特許権の移転や実施許諾は、権利者自身が行うものだから、権利者は知る必要がない。知る必要があるとすれば、第三者だが、このような基本的事項は、特許原簿に掲載されているだろうから、そちらを閲覧すればすむ話だ」

「ふん、知ったふうな口のきき方だが、貴様は、特許原簿を見たことがあるのか?」

「俺はまだ受験生なんだ。特許原簿なんて見たことがあるわけないだろ。全て俺の想像だ。だが、常識で考えれば、特許権の移転や実施許諾が特許原簿に記載されていないほうがむしろ考えにくいだろ? 違うか?」

考えてもわからないときは、常識を働かせるんだよ!!

貴様、屁理屈だけは立派だな!」

「どういたしまして」

「だが、屁理屈だけで儂が出した先ほどの問題が解けるかな? ククク……」


出願公開後、拒絶理由通知を受ける前に、特許出願人が特許法第17条の2第1項の規定による補正をした場合、その補正は特許公報によって公表される。
(平成24年度 短答式筆記試験2−5)



「この問題は、特許公報によって公表されるための要件として、出願公開、拒絶理由通知前の自発補正が要件になっているかどうかをきいていると俺は分析した」

要件:出願公開+拒絶理由通知前の自発補正→効果:補正が特許公報に掲載?


「なるほど。それで?」

「出願公開というのがキーになっているが、権利化前は、出願公開されてはじめて補償金請求権が行使できるんだ。補償金請求権が発生した後に、権利の消滅・回復、権利者の変更、または権利内容の変更によって不利益が生じると考えると……」

権利化前において、出願公開の要件は必須

「……だと分かるだろう」

「それでは、拒絶理由通知についてはどうなんだ?」

拒絶理由通知を受けた後なら、いずれは査定がなされるから、それが拒絶理由なら、1号の規定により、特許公報に公表されるだろう。また、特許査定であってもその内容が特許公報に公表されるはずだ。一方、拒絶理由通知を受ける前の補正については、ほうっておくと長い間公表されないままになる。それゆえ、拒絶理由通知前の補正は、特許公報に公表すべきだ。以上から、問題の答えは、イエスだ!」


権利化前※出願公開後

1.拒絶査定、出願放棄等(1号)
2.特許を受ける権利の承継(2号)
3.補正(3号)※拒絶理由通知前



「馬鹿な!! これまで、儂の攻撃パターンを完全に記憶できた受験生は、ごく少数にすぎない! それなのに……」

記憶にほとんど頼ることなく

理屈だけで儂の問題を解いただと!?


「そうさ……」

1度に最大3項目しか覚えられない

俺のような絶望的な記憶力の持ち主でも

論理的に条文の構造を読み解く力があれば

この世に解けない問題など存在しない!


「ぐぬうううっ! 長年の短答大決戦において、あまたの受験生を苦しめ、恐怖と諦めの対象となった、この儂が……おまえごとき記憶力ゼロの落ちこぼれ受験生になどやられるなどあるわけがない……!!」

「おいおい……」

記憶力がなければ弁理士試験に合格できないなんて

一体どこの誰が決めたんだ? 

わかっていないのは、むしろアンタのほうだろ?


「ぬかせ、小僧!! ならば、応用問題だ!」 


応用問題1

出願公開後、拒絶理由通知を受けた後に、特許出願人が特許法第17条の2第1項の規定による補正をした場合、その補正は特許公報によって公表されることはない。
(平成24年度 短答式筆記試験2−5改)



「拒絶理由が通知された後はどうだ?」

「答えはノーだ。拒絶理由が通知された後の補正の場合、誤訳訂正に限り公表される

「ほう、なぜ誤訳訂正に限り公表されると考えたのだ?」

「誤訳訂正ってのは、通常の補正と違って……」

翻訳文に記載のない事項が追加される

「……んだ。それゆえ、第三者との権利関係に影響を与える可能性があるだろ? それに、不適法な誤訳訂正は、無効理由にもなるから公表する必要がある。この2つの理由から、誤訳訂正の場合は、拒絶理由の通知後であっても公表するのさ

「それでは、次の問題だ!」


応用問題2

特許料の不納により特許権が消滅した場合、その特許権の消滅は、特許公報によって公表されることはない。



「答えは、イエスだ」

「なぜ、そう思う?」

「なぜなら、存続期間の満了と特許料の不納による特許権の消滅は数が多いので、逐一調査して直ちに公報に掲載するのは困難だ。それゆえ、手続が著しく煩雑となるから、無効・放棄による消滅に限って公表することにしたんだ

「それなら、次の問題だ!!」


応用問題3

出願公開後、審決が確定した場合、その確定審決は、特許公報によって公表されないことがある。



「答えは、イエスだな」

「なぜそう思う?」

審決・再審・判決の確定は、出願公開の他に、設定登録も要件とする。なぜなら、発明を開示する代償として、権利を与えるという法1条の趣旨からいえば、いかなる権利も与えない場合、発明を開示すべきでないという理由があるからだ

たいした男だ、チクジョウカイよ。貴様のような記憶力ゼロの男には、これだけの条文知識を覚えるのは、さぞかし大変だったろ?……ククク」

「そうでもないさ」

「なにいぃぃーーーっ!!」

どんなに複雑な条文でも、原則と例外に分けて整理すればシンプルになる。例えば、アンタがさっき連続で問いかけた応用問題はいずれも例外事項だ。そして例外というのは、下の赤色部分で示したように、分量としてはそれほど多くはない


権利化前※出願公開後

1.拒絶査定、出願放棄等(1号)
2.特許を受ける権利の承継(2号)
3.補正(3号)※拒絶理由通知後は誤訳訂正のみ


権利化後

4.特許権の消滅・回復(4号)※存続期間の満了、特許料納付によるものは除く
5.裁定の請求等(8号)
6.訂正(7号)、審判・再審(5号、6号)、確定判決(9号)
  ※審判等の場合、出願公開+設定登録後



「それゆえ……」

原則をしっかり覚えた上で

例外事項のみをピックアップすれば

新たに覚えるべき分量はたいして多くない


「……ことがわかるはずだ」

「まさか、これだけ解析能力のある受験生がまだこの世界にいたとは……。儂の敗北だ……」

グバァァァーーーっ!!

口から一塊の血を吐きだすイクサ。

「たしかに、アンタのいうとおり、記憶力の高い受験生が試験には有利さ! だが……」

論理的な分析能力があれば

一度に新たに最大3項目ずつ覚えるだけですむんだ!


「それゆえ、記憶力のなさを十分にカバーできるんだよ!!」

儂のほうが間違って……いたのか? 儂はこれまで、特許出願及び特許権に関して必要な事項を広く一般公衆に知らせることを生き甲斐としてここまで戦ってきた。だが、おまえを見ると思い出す。その昔、天才的な条文解析能力をもった……」

『サトウ』という名の伝説の天才弁理士受験戦士を……

「だが、そいつもとうの昔に合格して去ってしまった。実をいえば、ここ最近の儂は、暗記だけの底の浅い受験生ばかりで失望していたのだ。だが、おまえのような受験生が出てきてうれしいぞ!

ぐふうぅぅーーーっ!!

口から血まみれになった汚物を吐き出すイクサ。

「どうやら……儂の余命もこれまでのようだ。カイよ……あの世でおまえに会えるのを楽しみにしているぞ……」

そのまま息絶えて、こと切れるイクサ。その死に顔はどことなく安らかに見えた。

特許法ナンバー193番、特攻のイクサ。アンタは、3桁ナンバーのマイナー条文の割には、数多くの受験生と戦って散々苦しめてきた。だが、しょせん俺のリーガル・ブレイクダウンの前には、おまえも無力だったようだ。安らかに成仏するといい!! だが……」

アンタの他にもブレイクダウンしなければならない

数多くの条文が俺との戦いを待っている


「それゆえ、当分、死ぬわけにはいかないんだ。ま、いずれはアンタのところに行くかもな、そのときまで十分に鍛えて待っていろ! じゃあな、あばよ!!」



築城カイ、

一度に覚えられる項目は最大3つまで

彼の記憶力は限りなく低い

だが、彼は、あらゆる条文の本質をも見極めることのできる、S級クラスの魔眼の特殊能力

リーガル・ブレイクダウン

の持ち主でもある……。そして、彼は新たな条文を求めて旅に出るのであった

(つづく……?)


弁理士試験を愛してやまない親愛なる紳士淑女の皆様、ご機嫌いかがでしょうか。ヤメケンです。

今回、オタク特許入門の続きを書くつもりだったのですが、アイマス8周年ツアーのチケットが外れてしまい、モチベーションが急激に下がってしましました。きらら所長は、性格がアレなので、テンションが極限まで高くないと書けないんですね、これが

というわけで、アイマスチケットが外れた現実逃避のため、若干ダークな気分で昔を思い出して弁理士受験をモチーフにしたラノベを書いてみました。けっして、管理人が壊れたわけではないので、あしからず。

好評だったら、つづきを書くかも?

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